📚あさひ文庫 蔵書紹介📚 「くもをさがす」西加奈子著

📚あさひ文庫 蔵書紹介📚

くもをさがす 西加奈子著

「カナダでがんになった。
あなたに、これを読んで欲しいと思った。」

滞在先のカナダで乳がんを宣告された著者のノンフィクション作品。

読んだ後、心が満たされるような、前よりももっと自分の身体や周りの人を大切にしたいと気持ちになりました。

一番印象に残ったのは、治療方針についてのアドバイスに対して、最終的には「あなたの体のボスはあなたやで。決めるのはカナコや。」という医師の言葉。

(カナダ人の陽気な英語は、西さんには関西弁に聞こえるということで、医師のことばも看護師のことばも関西弁😆)

日本では、医師の言葉に受け身になりがち。その結果、後でモヤモヤしてしまったという話もよく聞きます。

これは他の分野にも共通すること。私も専門家側の一人として、「あなたの人生のボスはあなた」という姿勢を大切にしたいと改めて思いました。

そして、自分自身も一度きりの人生。自分の体の、自分の人生のボスとなって生きていこうと思えた一冊。

筆者を勇気づけたさまざまな文章が引用されているのも素敵。

読書の秋に、おすすめです🎶


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次回のあさひ文庫は
9月28日(木)11時から16時。
藤沢市朝日町15-2 にしざわゆみ司法書士事務所内
他にもたくさんの本が借りられます😊
ぜひお気軽に遊びに来てください。

#まちライブラリー
#あさひ文庫
#にしざわゆみ司法書士事務所
#くもをさがす

夏休みのお知らせ

残暑お見舞い申し上げます。皆様いかがお過ごしでしょうか?

にしざわゆみ司法書士事務所は、8月26日(土)から8月29日(火)まで 遅めの夏休みをいただきます。

誠に恐れ入りますが、ご連絡は8月30日(水)の午前9時以降によろしくお願いいたします。

まだまだ暑い日が続きますので、皆様お身体ご自愛なさってくださいませ。

朝顔のイラスト「青と紫」

「終活」講座の講師を担当させていただきました!

藤沢東部いきいきサポートセンターさん主催「終活」講座の講師を担当させていただき、暑い中、たくさんの方が参加してくださいました。
「終活」という言葉は、文脈によっていろんな意味で使われるかと思いますが、
今回改めて私が発信したい「終活」とは?を考えてみました。
自分と家族のこれからの安心のために備えること
漠然としていますが、ここから連想すること、具体的にやることはそれぞれに違っていいのだと思います。
あなたにとっての「終活」ってなんだろう?を一緒に考えていきたいなとおもいました。

📚あさひ文庫はじめます!! 📚

5月25日(木)11時から16時
開催場所
にしざわゆみ司法書士事務所
〒251-0054 藤沢市朝日町15-2
0466-29-1155
ずっとやってみたかったこと、まちの図書室【あさひ文庫】をスタートします。
老後のこと、相続のこと、親のこと。
皆さんおっしゃるのは、「どこに相談したらいいのかわからなかった。」ということ。司法書士事務所に相談に行くのはとにかくハードルが高いし、ホームページを調べても誰に相談したらいいのかわからないとよく言われます。
予防したり早めに対応すればなんでもないことでも、時間が経ってこじれてしまってからでは解決できなくなってしまう。
法律問題も病気と同じです。
それなのに、皆さんが気軽に相談できる場所がないのはどうしたものか?
私がずっと抱えている課題です。
気軽におしゃべりするような感覚で相談できる場所をつくりたい。
むしろ相談しなくても関われる接点を作りたい。
まずは人と人としての関係性ができれば相談しやすくなるんじゃないか?
そんな思いで、始めてみるまちの図書室が【あさひ文庫】です。
好きな本を借りて帰ってまた返しにきてくれる。そこには会話をしなくても顔を覚える関係性ができる。
その場で読書を楽しむもよし、おすすめの本についておしゃべりするのもよし。
これから毎月第四木曜日に開催していこうと思っております。
お近くの方はぜひ遊びに来てください😊
借りられる本の一覧はこちらです。
→ https://librize.com/places/12378?page=2

追悼録#4~世界で一番きれいなのは?~

「世界で一番きれいなのは?」
「わたし~」
二番の名前は、日々変わったけれど、一番は必ず「わたし」

「わたしってきれいでしょ?」が口癖の、明るく、ガッツがあって、言いたいことをはっきり言う、田舎のしがらみとは無縁の大伯母でした。
あの時代、女性で大学まで出て、パリに絵の勉強に行って、やりたいことはやるという性格。

享年89歳。大往生だったと思います。

大伯母は、兄弟の中で一人故郷を離れ、横浜で暮らしていたため、藤沢に住む私とはたまにランチをしたり、お茶をしたりする関係。

私が出産した時は、年賀状片手に知らない人に道を聞きながら、うちまで来てくれました。

「ゆみちゃん、あんた、子供には〇〇しやなあかんで!!」と一方的に意見を押し付けられ、「子育てしたことないくせに…」と苦手に思ったこともありました。

そんな大伯母が認知症を患っていると知ったのは、数年前。

私が家を訪ねても、何度も同じ話をするようになり、歩くのが遅くなり、横になっていることも多くなりました。

大伯母を毎日一生懸命に支えてくれたのは大伯父です。「俺が最期まで見る」といって、それこそ下の世話まで。大伯父は言わないけど、しんどいときも、いらいらすることもあったと思います。それでも頑張って頑張って、、、

いまからちょうど一年前に限界が来ました。

ついに体調が悪くなった大伯母が入院することになりました。

直接の原因となった病気はすぐ治ったのですが、そのことで食事を一切取らなくなってしまったことが大きな問題でした。

病院では、ゼリーのようなものを食べたり食べなかったり。大伯父と一緒に先生から延命治療の説明も受けました。

最愛の妻が命の危機にあるということを受け止めきれない大伯父には、酷な時間だったと思います。去年のちょうど今頃には、最期の時間をどこで過ごすかという決断を下すことに、大伯父と私、右往左往でした。

大伯父の希望は、とにかく大伯母のそばにいたいということ。当時コロナの感染者数は落ち着いていたものの、病院や多くの介護施設では面会制限がありました。大伯父宅の近く、横浜でもいろいろさがしましたが、大伯父大伯母がずっと一緒にいられて、かつ、また食事をとれる可能性を探れる場所は、私の知る限り、藤沢のぐるんとびーしかありませんでした。

https://www.grundtvig.co.jp/

いろいろ悩んで、いろいろ揺れて、とんでもないわがままをたくさん言って、ぐるんとびーにお世話になってから、大伯母は奇跡の復活をしました。

工夫して作ってくださったフレンチトーストをたいらげ、冗談を言って笑い、歌を歌い、子供を可愛がり、大伯父が来てくれるのを楽しみに、毎日を過ごしました。

ステーキを食べたり、ビールを楽しんだりすることもありました。

そんな大伯母の笑顔を見るのはとても嬉しかった。

もちろん、日々はそんなキラキラした部分だけではなく、遠い距離を通わなければならない大伯父の苦労、そこからくる不安と私への不信。私自身、もう関わるのをやめようかと思ったこともたくさんありました。大伯父も私も悩むことも多かったけれど、そこにも寄り添ってくれるのは、スタッフの皆さんでした。

それも、関わるすべての方が、スタッフとしてではなく、人と人として関わってくれたことがとても嬉しかったのです。

今月に入っていよいよ食事を取れなくなり、最期に向かう大伯母。数日前から大伯父は泊まり込ませていただきました。

「ありがとうな」「大好きだよ」「愛してるよ」と大伯父からの愛のシャワーを浴びながら、自分の力を見事に使い切って、大伯母は逝きました。

亡くなったときいて、これから何をしなきゃいけない?!と気を張っていた私が、ほっと安心して涙が出たのは、これまで支えてくださったぐるんとびーの皆さんの顔を見た時でした。

大伯父にお別れの覚悟をする時間と皆さんとの関わりを与えてくれ、私には仕事をしながら生きてきた女の底力を見せてくれ、周りの皆から愛された大伯母は、偉大な人だったのかもしれません。でもやっぱりおもいだされるのは、若い頃のちょっと意地悪な、ニヤリとした笑顔。

私にとっても忘れられない日々でした。

おばちゃん、本当にありがとう。

いままで、お疲れ様でした。

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にしざわゆみ司法書士事務所
司法書士 西沢優美
☎ 0466-29-1155
✉ 2438@nishizawayumi-shiho.com

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